最近は家で作業をする時に、BGMとしてドラマ「サ道」をテレビで流している。今回はその「サ道」というコンテンツの「無駄」の話。
サ道
ドラマ「サ道」を知らない人は以下に詳しく書いてあるので読んでみてください。Amazonプライムで全話見れます。原田泰造が出てるサウナのドラマ。超面白いよ。Amazonのカスタマーレビューも星4.6とか。
無駄だらけのコンテンツ
ここからは昨日のブログ↓の続きになる。
昨日のブログで、テレビは無駄を省きがち。と書いた。
しかしこの「サ道」というコンテンツは、テレビ発のコンテンツだけど、無駄だらけだ。
オジサンがサウナに入って、整うだの整わないだの、水風呂の温度がどうだの、休憩スペースの位置が良いだの、食事スペースの飯が美味いだの、そんな事を延々とやっている。ドラマのフォーマットとしては「孤独のグルメ」なんだけど、たぶん「サ道」の方がもっと無駄が多い。
オジサンが整おうが整わまいが、本来私にはどうでもいいはずだ。っていうか、どうでもいい。っていうか、「整わまいが」ってどんな日本語だ。
でも、この「どうでもいい」ペースが心地よい。
映像の中の誰もチャカチャカと動いてないし、誰もセカセカしてない。そしてゆっくりと自分に向き合って、心地よさそうに整っている。
なんか、良い……!!俺も整いたい!!となる。
緻密に練り込まれたASMR的心地よさ
なんか、良い……!!ではなく、もう少しだけちゃんと考えよう。
「サ道」はどうでもいい内容のコンテンツではあるものの、緻密に作り込まれている(だから延々と見てしまう)。「孤独のグルメ」でもそうだったけれど、ASMR的心地よさが随所に練り込まれている。
※ASMR=人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、脳がゾワゾワするといった反応・感覚
サウナストーンに水をかけて蒸発する音。
熱波師がロウリュでタオルを振る音。
水風呂に注ぐ水の音。
オジサンが水をかぶる音。
オジサンが休憩して深呼吸を繰り返す呼吸音。
人によって好きな音は違うだろうけれど、全体が絶妙な心地よさのトーンと音の粒で揃えられている。
これらの音は、チャカチャカした映像作品ではカットされる事の多い音たち。でも、ここにフォーカスして、粒の粒度を揃えると気持ちよさに気付ける。
うわぁ、書いてたらサウナに行きたくなってきた。
すげぇコンテンツだ。「どうでもいい」の中に宝物を見つけられる人は、きっと人生が豊かになる。星野源も「くだらないの中に愛が 人は笑うように生きる」と歌っていた。素敵な歌詞だ。私もそうなりたい。ここ茨城にも、宝物はきっと沢山ある。