私には大大大好きな漫画がある。
石塚真一先生の描く『BLUE GIANT』(今連載してるのは『BLUE GIANT SUPREME』)だ。もう通算15回くらい読んでいる。
私はこの漫画からの影響を多分に受けて、生活している。
今回のブログでは、そんな『BLUE GIANT』から私が学んだことを書いておきたい。
『BLUE GIANT』ってなに?
一応、『BLUE GIANT』がどんな漫画なのか簡単に書いておく。
主人公の宮本大が、世界一のサックスプレイヤーになるために、周りを巻き込んで成長していく。そんな漫画(簡単すぎてごめん)。
描かれるのはジャズだが、この漫画を読む上でジャズを知ってるとか知らないとかは、どうでもいいと思う。いや、知ってたらもっともっと楽しめるだろうが、私にとっての本質はそこじゃない。
私にとってこの漫画は、「お前はどう生きるのか?」という哲学的な問いをされているような気持ちになる漫画だ。
あるいは苦しくなった時や迷った時の指針になるような、そんな漫画だ。
PVも公開されているので、これを見ていただくのが早いかもしれない。
質より量、量、量
まず『BLUE GIANT』で私が感銘を受けたのは、「質より量」ということ。
主人公の宮本大はメチャクチャ練習する。
雨の日も晴れの日も雪の日も、夏も冬も。
仙台の広瀬川という綺麗な川の河川敷で、いつもサックスを吹いている。とにかく、ずっと。
彼にはサックスの先生がいるのだが、その先生と出会うまでは独学でずーーーっと吹いている。
私が大切にしている事と、大がサックスをずーーーっと練習している描写はとてもリンクする。
大切なのは、質より量なんだ。
いや、正確に言えば質は大事だ。プロフェッショナルならば質を要求される。
ただ、最高の「質」は「量」をこなさなければ実現出来ない。
そう思っている。そして『BLUE GIANT』で描かれるのも、そのような描写だと思ってる。
私はブログを書いている。もちろん一つ一つのブログを丁寧に書いているが、今は「量」を大切にしている。質について考えるのは、誰も真似できない「量」をこなした後で良いと思ってる。
普段はサッカーのマッチレビューなんかを書いているのだが、コレもなかなかの労力がかかる。
でも、とにかく書く。今日も書く。明日も書く。
それを続けた時に、初めて私の文章は唯一無二の、誰にも真似できない「質」になるのだと信じている。
それは『BLUE GIANT』の宮本大が教えてくれた。
私のライバルは宮本大だ。
量より熱量
と、こんなことを書いておいてアレだが、「量」よりも更に大事な事が『BLUE GIANT』には描かれる。
それは熱量だ(情熱と言い換えてもいい)。
『BLUE GIANT』であれば、サックスへの熱量。ジャズへの熱量。
宮本大が尋常ではない「(練習)量」を実現出来るのは、サックスへの飽くなき情熱、熱量があるからだ。
寝ても覚めてもサックス。今日もサックス。明日もサックス。明後日も、その次もサックス。
圧倒的な「量」を支えるのは、熱量でしかあり得ない。
最高の「質」は「量」をこなさなければ実現できず、「量」をこなすには飽くなき熱量が必要となる。
私がブログを続けていられるのは、サッカーが好きだからだ。私がブログを辞める時は、サッカーへの熱量が無くなった時だ。
だから人は、自分のやりたいことをやるべきなんだと思う。「質」を高めるために、「量」が必要で、「量」を支えるのは「熱量」。熱量は自分の情熱と同義だ。最高の「質」を提供するために、私もあなたも、情熱を注げること、好きなことをやるべきだ。
他人の本気を笑わないということ
最後に、『BLUE GIANT』に教わった大切なことを書いて終わりたい。
『BLUE GIANT』に登場する人物は、「本気の人」「本気で夢を叶えようとしている人」「本気で努力をしている人」「一生懸命な人」を決して笑わない。
大は「世界一のサックスプレイヤーになる」という壮大な夢を持っている。
『BLUE GIANT』に登場するキャラクターには、彼の夢を笑う人間は登場しない。
もちろん大自身も、誰かの夢を笑う事は絶対にしない。
これはきっと著者の石塚真一先生がとても意識されている事だと思う。誰かをバカにして、誰かの夢を笑って、掴み取れるものなど無い。
もし現実の世界に宮本大がいるなら、彼の夢を笑ったり、陰口を叩く人は結構いるだろう。でも『BLUE GIANT』ではそんな人は描かれない。
真剣な人間を笑った瞬間、それは自分自身の真剣さを笑う事と同じになってしまうからだ。
真剣な人間は真剣な人間を絶対に笑わない。笑えない。
だから私も人の夢を笑う事は絶対にしたくないし、笑う人に同調したり、介入したりする暇もない。
デイリー新潮で上田綺世をA級戦犯と罵った記者なんかに構っている暇は、私には無いということだ。上田綺世だってそんなやつにかまっている暇なんか無いだろう。
そんなやつの事は気にせず、自分の仕事を、自分が納得するまでやろうじゃないか。